認知症の人は2015年時点で約520万人いると推計され、団塊の世代がすべて75歳以上となる2025年には、約730万人に達する見込みです。警察庁のまとめによれば、2018年に認知症が原因で警察に行方不明届が出された人は、前年より1,064人多い1万6,927人だったことが分りました。6年連続で過去最多を更新しています。統計を取り始めた2012年の1.7倍となり、徘徊中に車にはねられるなどして508人が死亡しました。
認知症が原因で行方不明になった人の年齢は、80歳以上が8,857人(52%)で最も多く、70歳代が6,577人(39%)、60歳代が1,353人(8%)でした。男女別の内訳は男性が9,274人(55%)、女性が7,653人(45%)でした。都道府県別の届け出数は、大阪府が2,117人で全国最多でした。6都府県で、認知症による行方不明者全体の半数を超えています。
(2019年6月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)