受精卵ゲノム編集の臨床応用の法規制

政府は、ゲノム編集を受精卵に応用して赤ちゃんを誕生させることを、法律で規制します。ゲノム編集とは、狙った遺伝子を働かなくしたり、狙った場所に別の遺伝子を加えたりできる技術です。2012年にクリスパー・キャス9という最新技術が登場し、効率的に遺伝子を改変できるようになりました。病気の治療や農作物の品種改良などへの応用研究が進んでいます。



今後、ゲノム編集ベビーの出産は法律で規制されることになりますが、出産につながらない基礎研究は推進します。海外では、既にゲノム編集を受精卵に用いる基礎研究が始まっています。米国では、遺伝性の肥大型心筋症の予防を目的とした研究が行われています。ゲノム編集ベビーを誕生させる臨床応用については、各国で規制が進みつつあります。英国やドイツ、フランスなどは、法律で直接禁じています。米国は、ゲノム編集などで意図的に遺伝子を改変した受精卵の臨床応用について、政府がその審査に予算を出すことを法律で禁じています。

(2019年6月23日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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