世界各国のピルの価格

家族計画研究センターの北村邦夫所長らは、以前、世界の10代の避妊、妊娠、中絶、出産等に関する現状調査をしています。それによれば、わが国の低用量ピルや緊急避妊ピルの価格が、世界各国に比べ極めて高額であるということです。わが国においてピルを服用している女性の中で、避妊目的のためだけで服用している人は、2割に満たない状況です。月経痛や月経量の軽減、子宮内膜症の予防のためにも、思春期からのピルの服用が望まれます。
わが国におけるリプロダクティブ・ヘルス/ライツの確立の観点から、生涯を通しての女性の健康の包括的支援やQOLの改善のためにも、産婦人科医にとって、ピルの啓発・普及が急務です。そのためには、オンライン診療のみならず、OTC化も考えていかなければなりません。

(家族と健康 第783号2019.6.1)
(吉村 やすのり)

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