2017年の特許の国際出願件数では、上位10大学を米国と韓国が占め、日本勢は東大の13位が最高でした。日本の大学からの特許出願件数は、7,281件と2007年の7,859件から伸び悩んでいます。文部科学省によれば、全国の大学には、理工系の研究者が19.7万人いますが、研究成果を特許などとして届け出ているのは、8,140件と全体の4%にとどまっています。特許を基にしたライセンス収入も3,970万ドルと、米国の31.4億ドルの80分の1程度で、大きな開きがあります。
政府は、知的財産の活用に詳しい専門家である知的戦略デザイナーを大学に派遣し、バイオや人工知能(AI)など先端分野の特許取得を支援する方針を固めました。大学の埋もれた知的財産を発掘する狙いがあります。
(2019年7月3日 読売新聞)
(吉村 やすのり)