産科医療補償制度の報告書に関する評価

産科医療補償制度は、産科医不足の改善や産科医療提供体制の確保を背景として、分娩に関連して発症した重度脳性麻痺児とその家族の経済的負担を速やかに補償するとともに、脳性麻痺発症の原因分析を行い、同じような事例の再発防止に資する情報を提供することなどにより、紛争の防止・早期解決及び産科医療の質の向上を図ることを目的として、2009年1月から運営を開始いたしました。2018年9月末までに作成された原因分析報告書2,113件をもとに分析し取りまとめた第9回再発防止に関する報告書を、2019年3月に公表しました。
日本医療評価機構は、今後の原因分析の改善に活かすことを目的として、原因分析報告書を送付した保護者と分娩機関を対象に、2018年9月~10月に原因分析報告書に関するアンケートを行いました。この中で、原因分析が行われたことについて、とても良かった・まあまあ良かったと回答した割合は、前回アンケート(2015年実施)に比べ、保護者は+5%、分娩機関は+11%それぞれ増加しました。また、とても良かった・まあまあ良かったと、良かったと回答した理由は、過去に実施したアンケートと同様に、保護者・分娩機関いずれも第三者の評価が行われたことが最も多くなっています。

(産科医療補償制度ニュース(第6号) 日本医療評価機構)
(吉村 やすのり)

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