幼稚園から高校までの学習費

文部科学省の2018年度の学習費調査によれば、幼稚園から高校までの15年間、全て私立に通った場合、学習費の総額は1,830万円で、全て公立に通った場合の541万円に比べ、3.38倍になることがわかりました。小中が公立、幼稚園と高校が私立の場合は788万円、幼稚園だけが私立は635万円でした。1年間に支出した子ども1人当たりの学習費について、公私立の差は幼稚園で30万4千円、小学校127万7千円、中学校91万8千円、高校51万3千円でした。小学校では5倍の差がついています。
前回調査から公立の学習費は、全ての段階でおおむね横ばいです。一方、私立は幼稚園で4万6千円、小学校で7万円、中学校で8万円上昇しています。私立学校で授業料の値上げが続いていることなどが影響しています。一方、就学支援金制度が導入された私立高校の学習費は、前回から7万円減でした。
学習費のうち、学校外でかかる塾代などの学校外活動費を学年別で見ると、公立で最も高いのは、中学3年次の40万8千円です。私立では、小学6年次の86万1千円でした。学校がある市区町村の人口規模が大きいほど増える傾向があります。人口が5万人未満の公立中では20万5千円だったのに対し、政令市と東京23区では36万6千円でした。

(2019年12月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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