高齢ドライバーによる交通事故対策を検討してきた警察庁は、道路交通法の改正試案をまとめました。特定の違反歴などがある高齢者を対象に、実際に車を運転する運転技能検査をし、合格するまで運転免許を更新できなくします。自動ブレーキなどが付いた安全運転サポート車(サポカー)に限って運転できる限定免許も導入します。
試案では、運転技能検査は、高齢者のうち事故歴や事故につながりやすい特定の違反歴がある人を対象に免許更新時に行います。年齢は75歳以上を検討、違反は信号無視や大幅な速度超過などを想定しています。対象者には自動車教習所などで走行してもらい、技能を確認して採点します。一定基準を満たさないと判定されれば、免許の更新を認めません。しかし、不合格でも、定められた更新手続き期間内に、受け入れ可能な範囲で繰り返し検査を受けられます。
また、70歳以上を対象に行っている高齢者講習のうち、車を運転してもらう現在の実車指導にも、技能を採点する客観的評価を導入します。
(2019年12月20日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)