世界の生産年齢人口

生産年齢人口とは、生産活動を中心となって支える人口のことで、経済協力開発機構(OECD)は15~64歳の人口と定義しています。労働力の中核として経済に活力を生み出すと同時に、社会保障を支える存在です。国連の資料によれば、世界の生産年齢人口は、2020年時点で50億8,000万人です。新興国を中心とする人口増で、50年には61億3000万人と20%増える見通しです。
日本は1990年代半ば、中国は2010年代半ばにそれぞれ減少に転じています。先進国を中心に高齢化が進み、生産年齢人口の減少が、経済成長の足かせとなっています。日本では、戦後の生産年齢人口の増加は高度経済成長を支える要因となる一方、バブル崩壊後に生産年齢人口がマイナスに転じると経済の低迷が続いています。生産活動を維持して社会保障制度も維持するためには、女性や高齢者の社会進出が求められるほか、外国人労働者の受け入れなども課題となっています。

(2020年1月18日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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