人事院の調査によれば、2019年度のキャリア官僚の試験の申込者数は1万7,295人で、3年連続で減少しています。この20年間で半分程度に落ち込んでいます。官僚離れの一因とみられるのが働き方です。中央省庁の労働組合でつくる霞が関国家公務員労働組合共闘会議の調査では、2018年の残業時間は月平均で約37時間に達しています。過労死の危険ラインとされる80時間以上が9.8%、100時間以上も3.8%です。残業要因では業務量の多さや国会対応が多数を占めています。
人気低下を食い止めようと、内閣人事局は女子学生向けのインターンシップを実施、2019年度は約440人を受け入れています。財務省も2019年度、7年ぶりにキャリアの社会人採用を再開しています。
(2020年1月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)