香川県は、子どものインターネットやゲームの依存症を防ごうと、コンピューターゲームの利用時間を1日60分までとする目安を盛り込んだ条例を制定しました。4月1日から施行します。全国初の試みで、背景にはWHOがゲーム障害を疾病として認定するなど、国際的な関心の高まりがあります。
成立したネット・ゲーム依存症対策条例は、18歳未満を対象に、ゲーム利用時間を1日60分、休日は90分とし、スマートフォンは中学生以下が午後9時まで、それ以外は午後10時までとする目安を設けています。子どもがゲームやスマホを利用する際、各家庭がルール作りの参考にするよう呼びかけています。子どもが自らを律する力を育むのは家庭の責任であり、それを支援することは社会の責任でもあります。自治体が目安を示して、家庭にルール作りを促した点は評価できます。今回の条例が、子どもが依存症に陥らないための方策を国や自治体が考えるきっかけにしてもらいたいものです。
(2020年3月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)