長時間労働の是正

フルタイム男性雇用者の超長時間労働者(週60時間以上)の割合は急速に低下してきています。この傾向は2019年4月から時間外労働の罰則付き上限規制が適用された大企業だけでなく、2020年4月から適用開始となる中小企業でもみられます。関連法施行前から長時間労働是正に向けた労使の取り組みは始まっており、企業規模を問わず、その結果が表れてきています。
しかし、週49~59時間働く労働者の割合はあまり変化していません。週49時間以上全体で考えれば、依然どの企業規模でも男性の3人に1人は週に少なくとも10時間以上の残業をしています。現在、テレワークやクラウドサービスなどの情報技術インフラが普及しつつあります。総務省の通信利用動向調査によれば、企業のテレワーク導入率は、2001年の9.9%から、2018年には19.1%に上昇しています。中小企業の導入率は14.5%とまだ低いものの、政府もテレワーク導入にかかる費用助成の追加募集を開始しており、普及が進むことが期待されます。

(2020年3月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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