新型コロナウイルスの拡大防止のため長期休校を経験した小学生には、様々な不安やストレスなどの負の影響が出ています。子どもがネガティブな感情を乗り越えられるためには、心の免疫力を高めなければなりません。大人の感情は、子どもに影響しやすく、子どもは判断力が未熟なため、大人の表情を見て判断します。大人が冷静になることが大切です。自分の認知活動を客観的にとらえるメタ認知ができているかが重要です。その上で、自分の子の特徴をよく見て気持ちに寄り添うことが大切になります。
子どもは、切ないなど感情を表す言葉を使いこなせません。声のトーンなどに本当の気持ちが表れることもあるので親は敏感にならなければなりません。子が問題を抱えていそうだと思ったら、話しやすい環境をつくることが必要になります。人を前向きにさせるには共感が大切であり、非常時こそ、気持ちに寄り添うことが大切です。子どもに心の免疫力をつけるために親ができることは、子どもが自尊心を保てるようにすることが重要です。
(2020年6月23日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)