ウイルスによる3つの感染症

日本赤十字社は、新型コロナウイルス感染症に対応する職員のためのサポートガイドを策定しています。ガイドラインにおいては、新型コロナウイルスは3つの感染症を起こすと指摘しています。①病気そのもの、②ウイルスが見えないことや治療法が確立されていないことへの不安や恐れ、③嫌悪感や差別、偏見の3つです。
医療従事者は、治療法も限られ、予防法も確立していない中、家族や周囲にうつしてしまう、自分が院内感染の原因になるかもとの不安や緊張で強いストレスを受けています。また、偏見・差別などを巡っては、感染リスクが高い環境に身を置く医療従事者は、周囲との関係が悪化するなど社会的な影響を強く受ける可能性があります。
実際のサポートにおいては、スタッフの安全確保、セルフケア、家族や同僚からのサポート、組織からのサポートの4つを重視するよう推奨しています。相談体制だけでなく、病院が組織として安心して働ける環境を作れるかが対策の鍵を握っています。

(2020年7月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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