厚生労働省の発表によれば、7月の有効求人倍率は、前月より0.03ポイント低い1.08倍で、7カ月連続で悪化しています。総務省が発表した7月の完全失業率も、同0.1ポイント高い2.9%に悪化しています。非正規の働き手が大きく減少し、新型コロナが原因の失職者が5万人を超えるなど、打撃の広がりは収まる気配を見せていません。
7月は非正規の働き手が2,043万人となり、前年同月比に比べて131万人減少しています。また、新型コロナの影響による解雇や雇い止めの人数は、8月31日時点で5万人を超え、5万326人になっています。政府の緊急事態宣言が既に解除された6月以降も、月約1万人のペースで増え続けており、勢いは衰えていません。業種では製造業が最も多くなっており、宿泊業、飲食業が続いています。
(2020年9月2日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)