文部科学省の問題行動・不登校調査によれば、2019年度に全国の小中高校などで認知されたいじめは、前年度比12.6%増の61万2,496件でした。喧嘩やふざけ合いなどもいじめと見なすようになるなど、積極的な認知が広がり、5年連続で過去最多を更新しています。増加幅は小学校が13.8%で最大でした。暴力行為は、8%増の7万8,787件です。中学校は2.7%、高校は6.1%それぞれ減りましたが、小学校は4万3,614件で19.4%増えています。
30日以上欠席している不登校の小中学生は、10.2%増の18万1,272人で、7年連続で増えています。不登校の児童生徒のうち55.6%は90日以上欠席しています。
学校は、初期段階の対応を強化するため、以前なら見過ごされていたいじめを積極的に把握するようになっています。いじめの積極的な認知が、暴力行為の把握の増加につながっています。
(2020年10月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)