消滅する集落の増加

総務省の調査によれば、4年間で164の集落が消滅しています。消滅集落は、調査対象市町村の集落の0.2%ですが、近い将来に消滅する可能性がある集落は、全体の5%近い3622集落に上っています。
調査対象地域の集落数が市町村で最多だったのは、岡山県真庭市の850集落です。次いで広島市の847、同県庄原市の817でした。消滅集落数は岡山県高梁市の11が最多で、広島県三次市の7、大分市の6が続いています。消滅集落数の都道府県別では、最多は岡山県の20で、次いで新潟県と大分県の14でした。
過疎地域の1集落あたりの平均人口は、前回調査の177.3人から163.8人に減っています。一方、住民の半数以上が65歳以上である集落の割合は、前回の22.1%から32.2%へと、10.1ポイントも上昇しています。この割合が40%を超えた地域は、四国が42.9%と中国が41.0%だけでした。過疎地域の高齢化と人口減は、今後加速するのは確実です。今回の調査で、10年以内に消滅と予測される集落は505で0.7%、いずれ消滅は3,117で4.1%で、合わせて3,622集落で4.7%に上っています。

(2020年10月24日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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