来夏に延期となった東京五輪・パラリンピックの選手らの新型コロナウイルス対策のため、東京・晴海の選手村内に発熱外来や保健所の分室が設けられます。当初から設置予定だった総合診療所に発熱外来を設け、熱が上がったり、咳が出たりする選手が感染していないか医師が診察するほか、民間検査機関による検査を行う方針です。
また、感染者が出た場合、搬送先を調整したり、濃厚接触者を特定したりするため、保健所の分室を村内か近隣に設ける方針です。選手村を管轄する中央区保健所に負担を集中させないためです。軽症や無症状者については、ホテルなどでの宿泊療養を検討しています。
課題は、医師や看護師の確保です。大学病院や医師会などに協力を仰ぎ、1万人以上のスタッフを確保し、各会場に設置する医務室などで従事してもらう計画を立てています。また、都は会場周辺などに都医師会の医師らを配置する予定です。
(2020年10月28日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)