ロタウイルスワクチンが定期接種に

小さな子どもを中心に激しい下痢や吐き気を引き起こすロタウイルスのワクチンが、10月1日から定期接種の対象になりました。ロタウイルスはほとんどの人が一生のうちに何度も感染するウイルスです。定期接種の対象は、8月1日生まれの赤ちゃんからで、万が一、望ましくない症状が出た場合には医療費や通院費などに手厚い補償が受けられるようになっています。
ロタウイルスは、乳幼児の急性腸炎の要因の一つです。厚生労働省によると、5歳までの急性胃腸炎による入院患者のうち、40~50%前後はロタウイルスが原因です。国立感染症研究所によれば、主に感染者の排泄物から感染が広がります。激しい下痢や吐き気などの症状が出て、重症になると脱水症状で入院が必要になることもあります。
注意点は、接種する時期です。2種類とも出生6週間後から14週6日後までに1回目を受け、27日以上の間隔を空けた上で2回接種のロタリックスは24週まで、3回のロタテックスも32週までに接種を終える必要があります。接種後は、赤ちゃんが繰り返し吐いたり、ぐったりして顔色が悪くなったりしないかなどをよく見て、症状があったら医師の診断を受ける必要があります。

(2020年11月18日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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