世界のワクチン確保量

新型コロナウイルスワクチンの接種に備え、各国が供給網の整備を急いでいます。第1弾となるファイザー製ワクチンはセ氏マイナス70度の低温で輸送・管理する必要があり、医療機関などに届ける供給網づくりが課題となります。
ワクチン接種は必要量の確保を急いだ米欧が先行しています。米国では、12月中旬にも接種が始まる見通しで、追加購入分を含めて最大26億回分のワクチンを確保しています。欧州連合(EU)はファイザーのワクチン3億回分を含め、最大約19億回分を確保しました。EUで一括購入し、加盟27カ国の人口に応じて割り当てます。
発展途上国では、低温供給網の整備だけでなく、ワクチンをどう確保するかという課題もあります。国際的なワクチン買い取りの枠組みであるCOVAXが、計39億人の人口を抱える92カ国の低・中所得国向けに確保しているのはわずか7億回分です。途上国へのワクチン輸送については、国際児童基金(ユニセフ)などの機関が、世界の物流・航空会社と協議を始めています。

(2020年12月5日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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