押印の必要性

政府が、行政手続きからハンコをなくそうとしています。しかし、婚姻や離婚届などは届け出書に押印欄が残る見通しです。法務省は、戸籍関連の手続きから押印の義務はなくすものの、本人の意向で任意に押すことは認める方針です。印欄が残れば、ハンコが引き続き義務だと誤解される可能性があります。
婚姻・離婚届については、人生の節目となるだけに、ハンコを残した方がいいという意見は根強いものがあります。婚姻届けについては、一生の記念なのでハンコを押したいといった声もあります。希望する人が押すのであれば構わないのですが、義務とは誤解されないようにすることも大切です。
政府は行政を効率化し便利にするため、ネットを通じたオンライン申請を広げようとしています。ハンコは紙による手続きが前提となるため、オンライン化の障害となっています。利用者や自治体職員の負担を減らすために、原則オンラインでできるようにすることは必要です。

(2021年3月23日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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