新型コロナウイルスのワクチン副反応

厚生労働省の調査によれば、副反応が表れるのは高齢者よりも若年層の方が高い傾向にあります。新型コロナウイルスのワクチンでは、稀に生じる重いアレルギー反応であるアナフィラキシーの他にも様々な副反応があります。代表的な副反応は、頭痛、関節や筋肉の痛み、疲労、寒気、発熱などです。現在国内で接種できる2種類のワクチンとも、主な症状は共通しています。
ファイザー製のワクチンを先行接種した医療従事者ら約2万人のうち、明らかに差が生じたのは接種回数によるもので、37.5度以上の発熱は、1回目の接種後は3.3%でしたが、2回目では38.5%に増加しています。多くの場合は翌日に発熱し、3日目に解熱します。倦怠感は23.2%が69.5%に、頭痛も21.4%が53.6%に増加しています。
ワクチンの副反応が勤務に影響する可能性を見据え、従業員のワクチン接種に向けた特別休暇を設ける動きが広がっています。接種するかどうかは自己判断ですが、接種を受けたくない従業員らが接種を求められるという懸念もあります。接種自体を希望しない従業員にも配慮することも必要です。
接種後のメリットは約95%の発症を抑える効果が確認されていることです。デメリットは副反応ですが、仮にアナフィラキシー症状が出ても適切な対処を行えば死亡にいたる可能性は極めて低いとされています。

(2021年6月15日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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