刑務所の受刑者の高齢化

刑務所にも高齢化の波が押し寄せています。犯罪白書によれば、2019年の65歳以上の受刑者は2,252人で、2000年の2.5倍に達しています。特に70歳以上が急増し、4.8倍になっています。こうした状況に対応するため、法務省は、懲役刑と禁錮刑を一元化し、刑務作業や再犯防止に指導などを柔軟に行えるようにする新自由刑(仮称)の創設を考えています。
現在の禁錮刑は刑務作業が義務づけられていませんが、実際には約8割が自ら希望して作業をしており、実態は懲役刑とあまり差がありません。一元化の実現で、受刑者の特性に合わせた対応がしやすくなります。作業が困難な高齢者は、体力向上に専念させるなど、出所後の生活を見据えた処遇が可能となります。

(2021年6月18日 読売新聞)
(吉村 やすのり)

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