ジョブ型雇用の導入

主要企業111社のアンケート調査によれば、職務を明確にして成果重視で処遇するジョブ型雇用について、金融業界を中心に5%の企業が新卒採用で既に導入したと答えています。導入を検討しているは、製造業やサービス業などを含めて12%で、合わせて2割近くとなり、新入社員に様々な仕事を経験させるのが主流だった日本企業でも一部ジョブ型が浸透しつつあります。

ジョブ型の利点は、専門性の高い人材を獲得できるが68%と最多でした。雇用のミスマッチを防げるが56%、国際競争に対応できるが30%、明確な人事評価体制が構築できるが23%で上位を占めています。処遇面での年功などによる不公平感を緩和できるとの見方もあります。
難点は、会社都合での異動が難しくなるが48%でトップでした。対応できる職種に限りがあるが42%、複数の仕事に詳しい人材を育成できないが34%で続いています。学生の時期にはっきりと具体的に業務内容が分からないことが多く、実際にやってみないと分からないため、ミスマッチが起こる可能性があるとする意見もみられます。

(2021年8月13日 岐阜新聞)
(吉村 やすのり)

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