非正規雇用者の減少

上場企業において、2020年度にアルバイトや契約社員ら非正規従業員が約21万人減少しています。新型コロナウイルス禍による休業や工場の操業度低下などで働く場が減少しています。正社員が1万人強の減少にとどまったのとは対照的です。非正規従業員は、2000年度以降一貫して増えていましたが、コロナの影響で2019年度に1万3,122人(0.3%)減と、初めてマイナスに転じてから2年連続で減少しています。
非正規従業員は、36業種のうち30業種で減っています。サービス業の8万3,313人が最多で、減少率は8.5%です。小売業は1万5,725人(1.6%)のマイナスでした。緊急事態宣言などに伴う外出自粛の影響を受けた業種が目立っています。
緊急事態宣言や需要減少への対応などで、非正規従業員の削減は上場企業にとどまっていません。総務省の労働力調査によれば、2020年度の非正規の平均従業員数は2,066万人と、前の年度から97万人(4.5%)減っています。厳しい雇用情勢が続きますが、2021年度に入り改善の兆しが見えてきています。

(2021年9月26日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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