東京都の発表によれば、コロナ禍で在宅時間が増えたことによる男性の家事育児関連時間の伸びはわずかでした。配偶者がいる男女の40%が、平日の在宅時間のうち仕事以外に使える時間が増加したと回答しています。増えたとする人のうち、男性の65.5%が、家事・育児に対する理解が深まったと答えています。
しかし、未就学児の子どもがいる男女の家事・育児関連時間を週全体平均でみると、男性は1日当たり3時間34分、女性が8時間54分でした。男女差は実に5時間20分です。2019年度の前回調査と比べると、男性は1分、女性は20分増え、男女差は19分拡大しています。在宅時間が増えても、男性の家事・育児参画時間は増えておらず、意識改革が必要です。
(2021年10月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)