子どもアドボカシーとは、子どもの権利を守るために子どもの声のマイクになることという意味で使われています。なかなか聴いてもらえない子どもの声を周りの人に聞こえるように大きくする活動として、英国やカナダで定着してきています。
子どもには意見を言う権利があって、その意見を聴いてもらう権利もあります。これを意見表明権と言い、子どもの権利条約に規定されています。日本でも2016年の法改正で初めて、児童福祉法に子どもの意見が尊重される、ということが書き込まれています。
いくつかの自治体で、昨年度から子どもアドボケイトと呼ばれる人が、施設などで暮らす子どもの話を聴きに行く活動が始まっています。アドボケイトは、子どもが嫌だと思っていることや、困っていることなどを誰かに伝えたい時に、それを手伝います。子どもが秘密にしてほしいことは誰にも話さず、話してもいいかどうかは必ず確かめるのがルールです。
(2021年11月24日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)