世界の人口問題を考える―Ⅳ

都市圏における人口の推移
人口減に伴い、人々はより豊かさを求め、農村から都市へと移動することになります。国連によると、2010年に都市の人口は総人口の51.7%となり、農村を超えました。2050年には、世界人口の3分の2以上が都市に住むと推計されています。
都市への集中が目立つのは南アジアやアフリカです。インドのデリーの人口は2035年時点で4,335万人で、1950年に比べて約30倍にも増え、世界で最も人口が多い都市になります。一方、東京をはじめ先進国の都市は、規模としては次第に縮小していくことになります。
乱雑な都市化で、集積による生産性向上のメリットが見込めません。都市が大きくなり、世界のスラム人口は、この30年で3億人増え10億人になりました。都市化の進行と膨張は、先進国にとっては都市の機能をどう維持していくかが問題となります。

(2021年12月6日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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