2020年の国勢調査によれば、一人暮らしが約2,115万世帯と一般世帯の38%を占めています。一人暮らしの高齢者は約672万人と、5年前の調査から13%も増えています。2020年の総務省の家計調査によれば、65歳以上の単身無職世帯の1カ月の収入は13万7,000円です。公的年金などの社会保障給付と財政収入などです。社会保障給付が約12万円と大部分を占めています。
支出は合計約14万5,000円です。食料、光熱・水道、教養娯楽、住居などの消費支出が約13万3,000円、税金や社会保険料が約1万2,000円かかっています。支出が収入を上回り、月7,700円不足しています。不足分とその他の収入の合計金額の月約2万3,000円が、自分で用意する金額になります。厚生労働省によれば、65歳男性の平均余命は約20年、女性は約25年です。必要な金額は20年分で約550万円、25年分で約680万円になります。
(2022年1月19日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)