保育所休園の増加

新型コロナウイルスの影響で、学校や保育施設の休業が相次ぎ、育児のために仕事を休まざるを得ない保護者の苦悩が深まっています。今回の第6波は子どもの感染が目立ち、3日時点で休園した保育施設は777カ所と過去最多を更新しています。学校も1月26日時点で全国の1,114校が休校、472校が学級・学年閉鎖を実施しています。日中の子どもの居場所が失われ、育児のため仕事を休む保護者は増えています。
有給休暇を使い切って欠勤となった家庭の収入が減るなか、公的助成制度は使い勝手が悪いとされています。日本能率協会総合研究所の調査によれば、休園・休校時に正社員らが利用した休暇制度は、年次有給休暇が83%を占めた一方、賃金減につながる欠勤が17%ありました。厚生労働省は、育児や看病のために仕事を休んだ保護者の支援策として、有休の賃金(最大1万5千円)を企業に支払う小学校休業等対応助成金を2020年3月に設けています。しかし、パート労働などで有休制度がない場合は活用できません。国は手続きの見直しを急いでいますが、コロナ下での仕事と育児の両立支援はまだまだ道半ばです。

(2022年2月10日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。