働きがい改革の必要性

政府が2016年に働き方改革を打ち出して以降、日本企業は長時間労働の是正など、働きやすさの面では改善が進んでいます。厚生労働省によれば、労働者の1人当たりの年間総実労働時間は2020年に1,685時間と2016年比5.5%減少しています。有給休暇取得率は、7.2ポイント上昇の56.6%と過去最高になっています。1人当たりの労働時間は、2020年に2016年比で100時間減るなど働きやすくなったものの、仕事に熱意を持ち会社に貢献したいと考える社員の割合は、6割弱と世界最下位にとどまっています。
社員の働きがいは企業業績にも影響します。パーソナル総研と慶應義塾大学の調査によれば、働くことを通じて幸せを感じる社員の多い企業で売上高が伸びたのは約34%で、幸せを感じる社員の少ない企業で売上高が伸びた割合の約25%を上回っています。投資家も企業が働き手の価値である人的資本をどう引き出しているかを重視しています。

(2022年5月1日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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