仕事と家庭の両立支援

男性の育休取得率は年々高まってきており、厚生労働省の調べでは、2021年度に13.97%と過去最高となっています。しかし、女性の取得率85.1%と比べると低く、政府は、2025年までに男性の育休取得率を30%にしたいとの目標を掲げています。日本は、欧米各国より男性が育児や家事に関わる時間が少なく、妻が家事・育児に費やす時間は、1日当たり平均で7時間34分のところ、夫は1時間23分に過ぎません。米国は妻が5時間48分、夫は3時間7分です。育休取得が育児や家事参加のきっかけになると期待されています。

 

2021年6月に改正された育児・介護休業法では、仕事を辞めず、希望に沿って育児などと両立できるように、男性の育休取得を後押ししています。2022年4月から段階的施行されています。企業に、研修や相談窓口の設置など育休を取りやすい職場環境の整備、子どもが生まれる従業員への育休制度の説明、育休を取得するかどうか意向を確認することが義務付けられています。
現在は、男女ともに育休は子が1歳に達する日までに原則1回しか取得できませんが、2022年10月からは、男女とも2回まで分割取得できます。男性版産休の産後パパ育休制度も新設されます。男性が、子の生後8週間以内に最大4週間の育児休業を取れます。この制度も2回まで分割できるので、男性は最大4回、育休を取得できることになります。

(2022年8月17日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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