外国人留学生の新規入国者数の増加

新型コロナウイルスに伴う水際対策の緩和により、外国人留学生の入国待ちが解消されています。2022年3~8月の新規入国者は計12万1,573人で、コロナ前の水準に回復しています。外国人留学生が優先的に入国できる仕組みが3月に始まり、3~5月の平均で1日あたり約1,000人のペースで入国が進みました。
多くの大学でキャンパスに留学生の姿が戻りましたが、留学先としての中長期的な日本離れへの懸念は強くなっています。文部科学省によると、コロナの影響で4万人近い学生が、留学先を他国に変えたり、日本への留学を諦めたりしたとみられています。日本留学の経験者が一時的でも減少すると、優秀な学生が集まる現地のコミュニティーでの日本の存在感が薄れてしまいます。
日本語学校なども含めた2021年度の留学生在籍者は約24万人で、コロナ前で過去最多だった2019年度の約31万人から急減しました。海外の優秀な人材獲得は、大学の国際競争力の強化にも欠かせず、文部科学省は2027年を目途に30万人超に回復させる目標を掲げています。

(2022年9月16日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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