総務省の2021年社会生活基本調査によれば、6歳未満の子どもがいる世帯で、夫が家事や育児などに費やす家事関連時間は1日当たり1時間54分でした。20年前の2倍以上になってはいますが、妻の4分の1程度にとどまっています。男は仕事、女は家庭といった性別役割分担は根強く、偏りは解消されていません。
家事関連時間は、家事・育児、介護・看護、買い物に費やした時間の合計です。夫婦と6歳未満の子どもがいる核家族の世帯では、2021年は夫が1時間54分、妻が7時間28分でした。2016年の前回調査から、夫は31分増え、妻はほぼ横ばいです。20年前の2001年調査と比較すると、夫は48分から2.4倍になったのに対し、妻は13分しか短くなっていません。
雇用状況別にみると、夫婦共働きの場合は夫が1時間55分、妻が6時間33分です。妻が専業主婦の場合は、夫が1時間47分、妻が9時間24分でした。妻の時間の内訳は、家事が20年間で3時間53分から2時間58分に減る一方、育児は3時間3分から3時間54分に増えています。洗濯乾燥機や調理家電、冷凍食品などの普及で、妻は家事の時間が減った分、子育てに使う時間が増えています。
(2022年10月10日 岐阜新聞)
(吉村 やすのり)