産後パパ育休の新設など10月から育児休業制度が大きく変わりました。男性が今まで以上に取得しやすくなりました。夫婦ともに、仕事も子育ても頑張るデュアルキャリアの実現のためには、男性の育休制度をいかに利用するかが鍵となっています。
10月にできた産後パパ育休は、従来の育児休業とは別に、出生後8週間以内に最大4週間休める仕組みです。2回に分割もできます。従来の育休も分割取得が認められるようになり、夫婦それぞれ柔軟で多様な活用が可能になっています。
個別事情は様々で取得方法に正解はありません。6パターンを参考に、夫婦のキャリア志向、仕事の繁閑、子どもの発育状況なども踏まえて取得時期・期間をじっくり話し合うことが大切です。産前・産後合わせ14週の産休が義務付けられる女性と男性とでは、育休の取りやすさが違います。
総合職女性の57.3%が、出産後に残業を減らすなど働き方を変えています。キャリアロスは女性に生じやすく、妻のキャリア優先で育休の取り方を工夫すると良いと思われます。保育所に預け始める4月に職場復帰する例は多くなっています。夫が3~4月に育休を取り、妻が3月中に復職できれば、夫が子ども、妻とも手厚くケアできます。
(2022年10月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)