血液によるがん診断

国立がんセンターは、採血により胃がんや肺がんなど13種類のがんを見つける検査技術を、2018年度をめざし開発する予定である。調べるのは血液中に含まれるマイクロRNAで、人には2,000種類以上あるとされている。がんや病気によって血液中に分泌されるマイクロRNAの種類や量が異なることを利用した診断技術である。

国立がんセンターや国立長寿医療研究センターに保管されているがん患者の血液を調べ、それぞれのがんに特有なマイクロRNAを見つける。これまでもがん患者で増えるたんぱく質量の測定による腫瘍マーカー検査が実施されているが、その多くはがんが進行しないと検出できないという欠点があった。マイクロRNAはがん病巣が小さくても早い段階で見つけられる可能性があるとされている。採血だけでがんの有無を診断できれば、体の負担は少なく済み、研究の成果が待たれる。

 

(2014年8月19日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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