2022年に国内で生まれた日本人の子どもは、推計で77万3千人程度にとされています。1899年の統計開始以来、70万人台になるのは初めてです。77万人台は政府の想定より11年も早く、少子化が一層加速しています。
国立社会保障・人口問題研究所が2017年に公表した将来推計人口では、出生数が80万人台を下回るのは2030年で79.8万人との見通しでした。また、77万人台に入るのは2033年で77.6万人になると見込んでいました。予想をはるかに超えるスピードで少子化が進行しています。
第2次ベビーブームの1973年は、209万人余りの子どもが生まれましたが、その後は減少傾向が続いています。政府は、結婚や子育てなどの希望が叶った場合に想定される出生率である希望出生率1.8の実現を少子化社会対策大綱(2020年5月)で掲げました。2021年の合計特殊出生率は1.30にとどまっています。
(2022年12月22日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)