インバウンド消費の回復

新型コロナウイルス禍で低調だった訪日外国人消費に弾みがついてきています。3月の訪日客数は181.7万人と、コロナ前の2019年3月の66%に戻っています。米欧や中東からの大幅な増加が全体を押し上げています。1人当たりの単価が上がり、2023年の訪日客消費のコロナ前水準の回復も視野に入ってきています。
国・地域別では、米国が20.3万人(2019年比15%増)、ベトナムは5.3万人(12%増)、中東は1.2万人(5%増)で、コロナ前を上回っています。中国は前月の2倍の7.5万人となっています。
今後、いっそうの回復には中国人客の動向がカギを握っています。中国からの訪日客は、コロナ前は国・地域別で最多でした。団体旅行が許可されたら、より多くの中国人が日本を訪れると思われます。中国政府が団体旅行を認める60カ国には、東南アジアやアフリカ、南米などの新興国が多く、米国だけでなく同国と歩調を合わすことの多い英国、オーストラリア、日本、韓国は含まれていません。

(2023年4月20日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

カテゴリー: what's new   パーマリンク

コメントは受け付けていません。