救急車の現場到着が年々、遅くなっています。通報を受けてからの所要時間は平均9分半と、この20年で約3分長くなっています。通報件数の増加が要因です。津市が救急車到着までの救急活動を消防団に担ってもらう取り組みを始めるなど、各地の消防が対応を迫られています。
津市消防本部によると、救急車が到着するまでの応急手当てを近くの企業の消防団が担う取り組みは全国で初めてです。職場の半径300メートル以内での通報に救急車の到着が遅れそうな場合、消防の通信指令センターから連絡を受けて消防団員が出動します。救急車が到着するまでの間、止血や骨折部位の固定、心臓マッサージなどを行います。今後、自動体外式除細動器(AED)の使い方などを学び、来年3月から現場に出る予定です。
東京消防庁は、重症対応救急小隊を創設しています。救急出動が多い際、呼吸や脈がないなど、緊急性の高い傷病者に優先して対応します。
(2023年11月19日 読売新聞)
(吉村 やすのり)