京都大学の研究グループは、iPS細胞などから、ヒト胚に似た構造を作り、体ができる初期段階を再現することに成功しました。
このグループは、普通のiPS細胞よりも発生の初期段階に近いナイーブ型多能性幹細胞を2014年に作製しています。この細胞と、原子内胚葉に分化させた細胞を、一緒に培養し、着床前の胚モデルを作製しました。
さらに、将来胎盤になる細胞とそっくりにした細胞から、膜を通して、たんぱく質などが胚モデルにいくようにしました。9日間の培養で、体作りの過程を再現でき、発生に必要な分子を突き止めることもできました。着床前から後まで一気通貫で研究ができるモデルは初めてです。
(京都大学iPS細胞研究所、12/8 朝日新聞)
(吉村 やすのり)