胃がん予防のために―Ⅵ

胃内視鏡検査
胃内視鏡検査の流れは、問診、前処置、内視鏡挿入+写真撮影、読影の順に進みます。問診は、アレルギーの有無、既往歴、ピロリ菌検査の実施の有無、家族歴、過去の検診の受信状況などを確認します。受診者に不利益がないように検査を行うには、問診はとても重要なため、丁寧に行う必要があります。
問診後、前処置として、消泡薬ならびに粘液除去薬、鎮痙薬、麻酔薬を投与します。保険診療では、検査に強い苦痛や不安を感じる人には鎮痛薬・鎮静薬を使用することがありますが、検診では保険診療以上に安全に行うために、原則として使用しません。
前処置の後、内視鏡を入れて、食道、胃、十二指腸を観察しながら写真を撮影します。病変が存在しないことを客観的に判定できるような画像を撮影することが求められます。また、ポリープ、腫瘍、潰瘍、炎症などの異常が見つかった場合には、その場での病変の一部を採取し、病理検査を行うことがあります。撮影した画像は、読影委員会で一定の資格のある医師がダブルチェックで読影を行います。

 

(よぼう医学 2023 秋号 №22)
(吉村 やすのり)

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