一人暮らし高齢世帯の増加

 国立社会保障・人口問題研究所は、一人暮らしをする65歳以上の高齢世帯の割合は増え続け、2050年に32道府県で20%を超えると推計しています。世帯総数は、2045~2050年には全ての都道府県で減少に転じ、2050年には2020年時点から5.6%減の5,260万7千世帯となります。このうち、最も多いのは単独世帯で44.3%、続いて夫婦と子21.5%、夫婦のみ18.9%と続きます。

 最も高いのが高知県の27.0%で、徳島県が25.3%、愛媛県が24.9%と続き、四国地方で特に高くなります。大都市圏でも増加が続く見通しです。神奈川県の20.3%や大阪府の22.7%、兵庫県の23.5%などが20%を超えます。世帯数が148万3千と最も多い東京都は18.7%です。総世帯数が多い都市圏では、高齢の一人暮らし世帯数の増加が顕著になります。

 高齢者の一人暮らし世帯への移行は加速度的に進んでいます。少子化や未婚化の影響で、子や配偶者、きょうだいなどの家族コミュニティーが小さい高齢世帯が増えていきます。介護や医療だけでなく、意思決定の支援や貧困対策、防犯といった問題について、地域での取り組みが必要になります。

(2024年11月13日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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