11月20日は、世界子どもの日です。今年は日本が子どもの権利条約を批准してから30年の節目です。子どもの権利条約とは、児童の権利に関する条約とも呼ばれます。すべての子どもの権利を保障するために1989年に国連で採択されました。現在までに、日本も含め196の国と地域が締約しています。採択された11月20日は、世界子どもの日として知られています。
その内容は、18歳未満を子どもと定め、大人と同様に様々な権利の主体であると認めています。保護が必要な子どもならではの権利も定めています。①差別の禁止、②子どもの最善の利益、③生命、生存及び発達に対する権利、④子どもの意見の尊重を四つの原則としています。
日本は1994年、世界で158番目に批准しました。その後、児童虐待や子どもの貧困をめぐる法律の立法や改正を経て、2022年に子ども施策に関する理念を包括的に定めたこども基本法が成立しました。子どもの権利条約の精神にのっとり、すべての子どもが権利を守られ、幸福な生活を送ることができる社会を目指しています。
(2024年11月20日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)