AIによるたんぱく質構造の予測

 たんぱく質は生き物の体を作り、体内の様々な反応を担っています。多数のアミノ酸が長い紐のように連なり、その畳まれ方によって機能が変わります。構造を知ることは、創薬や生命科学にとって重要であり、50年来の科学の難問とされてきました。AIを使って構造を予測できるアルファフォールド2(AF2)は、2020~2021年に発表されました。

 英グーグル・ディープマインドの開発したアルファフォールド(AF)は、創薬企業の現場に衝撃を与えています。大学の先生の協力も得て、1年をかけて解析したたんぱく質(抗体医薬候補)の形を、アルファフォールド3はたった5分で正確に、しかも無料で予測できます。抗体の正確な構造や、標的となる生体のたんぱく質とどう結合するかという複雑な現象さえ、数分で再現できます。

(2024年11月22日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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