空き家・空き室対策

人口減と新築住宅の増加により、空き室や空き家が増えている。住宅数に占める割合は、13.5%に達している。国土交通省は老朽化が進む郊外の団地再編を促すために、高齢化で空室が目立つ団地を廃止しやすくし、街の中心部に住宅を集約できるようにする。独立行政法人の都市再生機構が地域単位で団地を統廃合できるよう来年の通常国会にUR法改正案を提出する方針である。空き家・空き室の解消につなげるとともに、交通の便が良い好立地に住民の住み替えを促す取り組みを後押しする。

 空き家が増えると資産が有効活用されないだけでなく、景観の悪化や地域の活力低下につながりかねない。政府は安倍政権が重点課題に掲げる地方創生の一環として、育児世代の地方移住を後押しするための施策を検討している。中古住宅を子育てしやすいように改修し、その費用を即成することにより、若い世代が地方に残りやすい環境をつくる努力をしている。

(2014年11月3日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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