介護業者の休廃業の増加

 東京商工リサーチによれば、2024年の介護事業者の休廃業・解散件数は612件に達し、前年より2割増えています。内訳は訪問介護事業が448件、通所・短期入所事業が70件、有料老人ホーム25件、その他事業が69件でした。介護事業者の倒産件も、2024年は過去最多の172件でした。休廃業と合計すると、784の介護事業者が介護サービスから撤退しています。

 データがある2010年以降では最多で、7割超は訪問介護事業です。訪問介護をめぐっては、2024年度に実施された介護報酬が減額されています。介護報酬の改定や燃料費、介護用品などのコスト高、そしてホームヘルパーの人材不足や高齢化から先行きが見通せず、資金繰りが悪化する前に事業をやめるケースが多くなっています。公的な支援強化がなければ、事業継続が難しくなる小規模の事業者がこれからも増えると思われます。

(2025年1月29日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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