マンション管理の資金不足

 一般社団法人不動産流通経営協会の研究結果によれば、東京駅または新宿駅の近い方から5㎞以内にある1981年以前に旧耐震基準に沿って建てられたマンションの41.4%が、資金不足に陥っています。20㎞以上だと22.9%にとどまっています。老朽化したマンションをめぐっては、資金不足で修繕が十分にできず、資産価値を低下させるリスクが指摘されています。月々の積立金などは、いくらが適正なのかが把握しづらいことが一因とされています。

 マンションの新築物件は、都心ほど高額になります。販売しやすいように管理費や修繕積立金を抑えてしまい、資金が足りなくなっています。都心を中心にマンション価格が高騰するなか、どのように管理するかが不動産価値に大きく影響します。より魅力的な物件にするには、資金の確保が欠かせません。適正な管理費や修繕積立金はいくらなのか、銀行の口座情報を活用した分析も進んでいます。

(2025年2月20日 朝日新聞)
(吉村 やすのり)

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