警察庁の集計によれば、2024年にオンラインカジノを巡って立件された人数は279人で、2023年の107人の2.6倍に増えています。利用客以外の決済代行業者や客を誘導する動画の配信者などが117人でした。タレントや日本野球機構所属のプロ野球選手ら著名人のオンラインカジノ利用が、相次ぎ発覚しています。警察が摘発した利用客には警察官ら公務員も含まれています。
日本は競馬や競艇といった公営ギャンブル以外の賭博行為は、刑法で違法になっています。海外で合法的に運営されているオンラインカジノであっても、日本国内から利用することは犯罪に当たり検挙事例もあります。しかし、SNS上などで合法をうたって、オンラインカジノのサイトに誘い込む広告やサイトが散見されます。合法だと誤解して利用に至る人も少なくありません。
オンラインカジノの利用は違法でも、誘導する広告やサイトの違法性は明確でなく、事業者による対処が進んでいませんでした。自民党はオンラインカジノの取り締まりを強化する法整備に乗り出します。
(2025年3月13日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)