牛乳・牛肉に脱炭素表示

 農林水産省は、今年度中に畜産農家による脱炭素の取り組みを3段階で評価する仕組みをとり入れます。乳牛と肉牛を対象に生産段階の温暖化ガス排出量を算定し、環境負荷の低減を後押しします。牛乳や加工肉といった商品に評価ラベルを貼り、消費者が選べるようにします。

 希望する生産者は、専用シートにエサの種類やエネルギーの使用量、排せつ物の処理方法などを入力し、排出量を計算します。農林水産省が地域ごとの基準値と比較し、排出削減にどれだけ貢献したかを星印1~3で評価します。評価を上げるには、餌を農場近くの産地から調達するといった取り組みが必要になります。海外産から国内産に切り換えることで、輸送に使うエネルギー量を減らせます。

 牛は餌を消化する際に胃の微生物の働きでメタンをはき出します。メタンの温室効果はCO2の28倍とされます。農林水産省によれば、国内の農林水産分野の排出量のうち、およそ31%は家畜の排せつ物やゲップによるものでした。

(2025年4月8日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)

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