信号制御機の老化

 警察庁の報告によれば、全国の信号機の約24%が更新基準を超えています。警察庁は、信号灯器の赤青黄などの表示を切り替える信号制御機の更新基準を2019年とし、超えた場合は老朽化と判断しています。老朽化率は2020年度に過去最悪を更新して以降、4年連続24%台で高止まりしています。

 警察庁は、老朽化で交通の安全が脅かされる懸念があるとして全国の警察に対し、実態に適合しなくなった信号機や標識、標示など交通安全施設の設置見直しを求めており、効率的な維持管理と更新を推進しています。2023年度の都道府県別ワーストは京都の43.0%で、次いで奈良39.9%、北海道38.8%です。地理的な要因や財政状況が影響しています。

 交通安全施設等整備事業緊急措置法が施行された1966年には、全国で約1万基でしたが、1980年度に10万基を突破しました。2009年度に20万基を超え、以降は20万基台となっています。横断歩道は1966年度の約7万7千本から1988年度には約76万本、2023年度は約116万本に達しています。信号制御機の更新は、少なくとも取り付け費用込みで1基約140万円です。

(2025年4月10日 東京新聞)
(吉村 やすのり)

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