公益社団法人セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの経済的に困窮していて今春中高に進学した子どもがいる世帯へのアンケート結果によれば、制服やタブレット代といった卒業・入学の費用捻出方法について、約6割が他の生活費を削るとし、借り入れやローンも3割を超えています。物価高が影響しているとみられ、進学費用が家計の大きな負担になっています。学用品の価格見直しやタブレット購入費の助成拡充、高校入学前の準備金創設が必要としています。
生活費を削るとしたのは中1が63.5%、高1が59.9%です。親族からの借り入れや消費者金融からのローンは中1で32.9%、高1で39.7%でした。借入金額は11万円以上が最も多く、中1で27.2%、高1で58.3%となっています。
卒業・入学準備の費用のうち、用意するのが難しいのは制服代が中1で81.2%、高1で77.2%と最多です。パソコン・タブレット代は中1の21.1%に対し、高1は56.3%でした。中学は1人1台の端末が無償提供されている一方、高校は助成の有無が自治体や学校で異なるためとみられます。

(2025年4月14日 日本経済新聞)
(吉村 やすのり)